日曜日のブログ「CIO Weekへようこそ」で、長期的なデジタルトランスフォメーションイニシアチブを遂行していくためにはパートナーを見つけることがCIOにとって重要だとお話しました。格言にある通り、「速く行きたいなら一人で行け。遠くまで行きたいなら連れだって行け」ということです。
Cloudflareは、SASEやZero Trustなど新たな顧客セグメントや新興市場カテゴリーへ進出してきましたが、それと同時に市場進出パートナー(サービスプロバイダー、実装・コンサルティング会社、システムインテグレーターなど)との関係拡大にも一層力を入れてきました。セキュリティとネットワークの変革は気の遠くなるような大仕事に思えることがあり、Cloudflare One(当社のZero TrustセキュリティおよびネットワーキングサービスのSASEプラットフォーム)の実装にあたって戦略的なアドバイスと実務的サポートを必要とするお客様がたくさんおられます。そんなお客様が当社サービスを評価、実装、管理する際にお手伝いし、導入を容易にする上で重要な役割を果たすのがパートナーです。
このブログは、主にCloudflareの現行および将来の市場進出チャンネルパートナーに向けたもので、当社が過去一年でパートナーシッププログラムをどのように拡大してきたか、今後も引き続き広げていくかを中心とした内容になっています。
Cloudflare One:Cloudflareパートナーの間で取り扱いが急増
ここ一年でお客様の導入例が最速で増えているのがCloudflare Oneサービスの分野です。チャンネルエコシステムへの投資が功を奏し、増大するSASEプラットフォーム(Zero Trustセキュリティやクラウド配信ネットワーキングなど)への顧客需要をすくい上げることができています。
昨年だけでも、Cloudflare Oneパートナーでの取り扱い件数が3倍に増えており、販売パートナーも前年比70%増となっています。
パートナーは、Cloudflare Oneサービスへの顧客需要を高めている主要な差別化要因として、デプロイメントと管理が簡単なプラットフォーム、革新ペースが速く信頼できるロードマップ、規模、速度、耐障害性を保証するグローバルネットワークを繰り返し挙げています。
オンプレミス型のレガシーアプライアンスからクラウド配信型のSASEアーキテクチャへの移行は、長い道のりです。お客様の多くは、パートナーの助力を得てその道のりを二つのカテゴリーに分けています。おおまかに定義すると、ネットワーク層の変革とZero Trust導入によるセキュリティ最新化です。
ネットワーク層の変革
マルチクラウドやハイブリッドクラウドのアーキテクチャが普通になってきています。企業がそうしたアプローチをとるにつれて、ネットワーキングのインフラストラクチャもさまざまなクラウド環境に容易に接続できるよう適応していく必要があります。
従来SD-WANやMPLSをベースとするテクノロジーに依存していた企業が、柔軟性を高め、コストを削減するために、クラウドベースのサービスとしてのネットワーク(NaaS) ー CloudflareのMagic WAN(Cloudflare Oneプラットフォームの一部)など ー を導入するようになるでしょう。そして、従来のオンプレミス型ハードウェアからNaaSアーキテクチャへの移行を支援する技能を持った新世代のクラウドネットワーキングの専門家やアドバイザーにとっても、収益機会が増えることになります。
組織によっては、Zero Trustセキュリティへの移行よりも、ネットワーク変革の方が手始めとして魅力的に思えるかもしれません。NaaSなら、既存のセキュリティツールを維持しつつ、将来的にクラウド配信型の保護機能を備えた完全無境界のアーキテクチャへと移行するための戦略的な道筋をつけられるからです。
Zero Trustアーキテクチャの実装
多くの現代組織にとって、Zero Trustのベストプラクティスにより従業員、デバイス、データ、オフィスのセキュリティを最新化することも、等しく重要な優先事項です。ハイブリッドやリモートの勤務環境への移行が進む中、企業リソースへのアクセスの安全確保手段を見直し、従来の「城と堀」型アーキテクチャからの脱却を図るよう、ITチームとセキュリティチームへの圧力が高まっています。Zero Trustを導入すれば、送信元や送信先にかかわらず、すべてのトラフィックの可視性が高まり、よりきめ細かな制御とID認識型の保護が実現します。
Zero Trustアーキテクチャへの移行は間違いなくメリットをもたらします。ただ、完全なZero Trustアーキテクチャの実装は長い道のりであり、サードパーティの助力がしばしば必要になります。iVantiの最近のレポートによれば、企業の73%が今後18か月でクラウドベースのアーキテクチャへ移行することを計画しているにもかかわらず、それら企業のITセキュリティチームの46%は自力でZero Trustモデルを適用する自信がなく、34%がZero Trust実装をサードパーティセキュリティプロバイダーの支援に依存しているといいます。1 そこで力になれるのがパートナーです。
Cloudflare Oneの認定サービス提供パートナートラックを発表
Cloudflareは、市場に出回る中で最も魅力的で使いやすいSASEプラットフォームを構築し、組織のネットワークアーキテクチャとセキュリティアーキテクチャの変革を加速することに強くこだわっています。100か国以上、275都市以上に広がり、172Tbps以上のネットワーク容量を持つ当社のグローバルネットワークは、その規模と耐障害性によって、お客様の所在が世界中どこであろうと、保護機能を高速かつ信頼性の高い方法でお届けできます。
当社では、物理的なデータセンターネットワークと共に、戦略的なチャンネルパートナーネットワークも拡大を続けています。チャンネルパートナーは、お客様がCloudflare Oneをデプロイする際に必要とする場合がある専門的なマネージドサービスの提供者です。Cloudflareでは、Cloudflare Oneのエンゲージメントに関わるパートナーサービスを周りに集めてお客様の導入率と満足度が100%になるようにするため、世界中のパートナーと積極的に協力しながら顧問サービス、移行サービス、マネージドサービスの構築を行っています。
嬉しいことに、パートナーがCloudflare Oneサービス関連の専門技能を開発して市場で際立てるようにするための新たな認定サービス提供パートナー(ASDP)専門トラックを、限定的に提供できることになりました。このASDPトラックは、Cloudflare One関連の専門サービス提供に関して当社が定めた高い基準に適合するパートナーを認定するためのものです。
認定パートナーになるには、厳格な技術検証プロセスを経て、サービス提供機能のセキュリティ、パフォーマンス、信頼性について評価を受けなければなりません。認定サービスパートナーに指定されると、以下をはじめとするさまざまな恩恵を受けられます:
Cloudflare Oneに関連して必要となるサービスの提供機会に関与
サービス提供慣行の確立をお手伝いする担当Cloudflare Oneパートナーサービス提供マネージャーにアクセス
認定パートナーのサービスがCloudflare One利用者のエンゲージメントで実際に使われるようにするための特別パートナーインセンティブ基金にアクセス
当社は、この新たなパートナートラックをサポートする高度なエンゲージメントとトレーニングのパスについても発表します。このパスには、インストラクターが主導するトレーニングとパートナーポータルを通じたオンライン形式があり、Cloudflare Oneデプロイメントの実装と支援のしかたを学べる先進のラボ環境も用意しています。ASDPの要件を首尾よくクリアしたパートナーには、お客様のデプロイメント過程を追いながら技能と専門知識をさらに高める機会も与えられます。
Cloudflareのパートナー(現行および見込み)でこのトラックに関心をお持ちの方向けに、新たにCloudflare認定サービス提供パートナー検証チェックリストを発行します。リストでは、登録申し込みの手順も詳しく説明しています。
現行のCloudflareパートナーは、担当のチャンネルアカウントマネージャーへ詳細をお問い合わせいただくことも可能です。